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地に黒の飾りがついたミニスカートのドレスをいつものようにゴージャスに着こなしてキャサリン・セタ・ジョーンズが部屋に入ってくると電球のワット数がぐーんと上がるように明るくなる。新作「ノー・レザベーションズ」のシェフ役について語ってくれた。

「ニューヨークに住んでいた時、フライパンの油から小さな火事を起こして以来、マイケル(ダグラス・夫)から台所立ち入り禁止を言い渡されていたけれど今回のシェフの役にはホンモノの動きが必要と料理アカデミーに2週間半ほど通って包丁さばきから魚のソテーなど習ったのよ。レストランの調理場はまるで舞台の上でバレエを踊るように優雅で正確で無駄のない動きにあふれていて誰もぶつかったりしない。副シェフになるアーロン(エックハート)は何と7本の包丁セットを携えて現れ、材料を見ずに野菜を細かくスライスして、調子に乗りすぎて指まで切ってしまったり。実習のために営業中のレストランで働いた時は傲慢な客に会って映画の中のように包丁をテーブルに突き立てたかったほど。男性のエプロン姿ってすてきにセクシーだと思わない?マイケルは日曜になると朝食を用意してくれるし、バーベキューをする時はすごく張り切って私が少しでも近寄ると“ドント タッチ!”ってどなるのよ。私はテーブルの用意をするのが大好き。色のテーマを決めて花やナプキン・リングを置くの。この映画のオリジナルのドイツ版は役が決まってから観たのだけど、とても良いと思った。監督に出来る限り現実的に撮りたいと言われ、髪も服も料理にとりつかれた独身女性らしく、地味に手のかからないものにしてメークも最低限にしてね。撮影はニューヨークだったから家族を呼んで久しぶりに大都市の生活を楽しんだわ。普段はバミューダの島暮らしでテレビも二局ぐらいしかないから、マンハッタンのレストランや劇場は刺激的でね。6歳と4歳になる子どもたちが優先の生活はとびきり充実しているわ。時たま義父のカークと夕食を共にするけれど週に三回はユダヤ教のラバイに享得を受けてシャープな思考力は変わらないの。いつか子どもは巣を離れるから配偶者をまず大事にしなさいと言われ、なるほどと思ったり。ユダヤ教のことに全く無知な私は結婚式に招かれて、ヤムカ(小さな帽子)をアイマスクとまちがえたりもして大笑い。マイケルにさそわれて始めたゴルフに最近はすっかり凝って、常時、90台のスコアでラウンドしているわ。」

9月25日の誕生日が同じというきっかけで知り合い、99年からデートをはじめ、00年の11月に結婚式を挙げたダグラスとの25年の年齢差など全く気にならないと言っている通り、まもなく7歳になる長男のディランと4歳のキャリースをペース配分よろしく産んでは、ミュージカル、「シカゴ」でオスカー助演賞を獲得したり、ケイタイのTモービルの広告やエリザベス・アーデン化粧品の広告に出たりと人生計画と進行ぶりは頼もしい限りだ。
「同じ年の男性とデートしたことないのよ。自分より年上の男性の知識と経験を聞くのが大好きだから、年上の人に魅かれるのじゃないかしら」と首をかしげる仕種はコケティッシュで男性の体温をぐーんと上げそうなセックス・アピールにありふれているが、女性にとっても、これ程ゴージャスなら仕方あるまいとただ見つめるばかりで、反発心など感じないのである。

「英国でオーディションを受けてた時、ノーメイクにシンプルな髪に男っぽいコートを着て他の女優たちと同じような格好で行ったのね。前の晩、橋の下で寝ていたような感じがほんものの女優と思われるなんて言われて。でもなかなか雇われないから、もうたくさん!とメークして着飾って楽しい気分で行ったら仕事がもらえるようになったのよ」と、にんまりと言う彼女の次の作品は希代の魔術師フーディンことガイ・ピアースが演じている「デス・デファイング・アクツ」だそうで楽しみではないか。


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