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「マイノリティ・リポート」に続いてアルパチーノと共演の「ザ・リクルート」そして連続銃撃事件が発生したために公開延期となってしまった「フォーン・ブース」そしてこの「デアデビル」、次は「SWAT」、そして待望のオリバー・ストーン監督の「アレキサンダー大王」とコ−リン・ファレルの活躍ぶりは超人的と思ったら、更にブリットニー・スピアーズをエスコートしてプレミアに現れて、タブロイド誌はこぞって二人の仲を書き出すなど、まさにハリウッドのバッドボーイの肩書がピッタリ板についてきたようなのだ。

黒いスーツに黒のシャツ、真白な肌に青いヒゲの剃りあと、どさりと濃い黒髪を指でかき上げならキャメルの煙草をねり出し、灰皿を運んできたウェイターに「サンキュー」と丁寧に礼を言い、おもむろに煙を取り出してやっとコーリンの会見がはじまった。少し前のゴールデン・グローブ賞のノミネーションの発表日に、コーリンはアナウンサーとして手伝いをしてくれるなど、バッドボーイと言うレッテルの下には、心意気の高い、情熱的なアイルランドのスピリットにあふれた快男児の人となりがあることは誰にでもすぐに見てとれる。

-「デアデビル」のオリジナル・コミックブックを読んだことはありますか。
「うへー。僕はダブリンで近所の人たちから崇拝された程のガキ大将だったんだぜ。アメリカのコミックブックなど読んだりする暇はないよ。女の子の髪を引っぱり、強いものも弱いものもいじめてはサッカーのボールを蹴っとばしていたのだから」。
-ブルズアイの役もガキ大将の延長のようですね。

「こういうマンガチックな役はオーバー・ザ・トップ(大げさ)に演じることができる良いチャンスだと思ったし、無差別に人に危害を加えることが生きがいと言う変な奴が、赤いレザーの全身タイツをまとったデアデビル を見て、オレもクールなコスチュームが着たい!なんて要求するあたりが面白いと思ったんだ。その上ハリウッド映画での役として、僕は初めて故郷のナマリを入れたダブリン・アクセントでセリフをしゃべるときた。パブでの険悪な表情、ターゲットを入れ墨したスキンヘッド、と全てがコミック・ブックそのものですっかり気に入ってしまったのだよ」。

-ベン・アフレックとのファイト・シーンはとびきり豪快だったと思いました。
「赤鬼みたいな格好をしているから何だかおかしくて、真剣勝負っていうテンションがなかなか出てこない。彼の方もすぐに僕のアイルランド弁をまねして、まるで昔からの友達みたいに波長が合ってしまったから、正直なところ、かなりナアナアのやりあいだったんだ。それよりジェニファーの方がはるかに手ごわかったね。女性だからと手加減するととんでもない目にあっちまう。何せ、ほら昔とったサッカー選手のキネズカがあるから運動神経にはかなり自信があるからね。目が不自由なデアデビルに対するブルズアイ(牛の目=標的の中心ぴったりに射ること)という名前のようにはいかず、僕はせいぜいダーツでそこそこの点を取るぐらいというハンディキャップは言わない方が良いのかもしれないが」。

-“バッド・ボーイ”のイメージが評判になってきましたが。
「『ヴァニティーフェア』誌のインタビューなのだが、僕は仕事が続いた後の休みの日だったせいで、朝からビールを飲み、煙草を吸い、女の子とベットインが大好きだとぬけぬけと話し、Fワードをちりばめて話したのが載ったわけ。印刷されると元々のニュアンスがほとんど失われてしまって、僕の軽い冗談まじりのトーンがかき消えている。今更どうのこうの言うのも面倒だし、僕の評価は俳優としてのコーナーで決めてもらえれば充分だと思っている。つい数日前に『アワーズ』を見たのだけれど見終ったあと余り感激していハラが痛くなってしまった。ストーリーにと言うより俳優たちの入魂の演技力にうならされたんだ。まだまだ初心者の僕だから、これから沢山の経験を積んで、観た人に腹痛を起こすなり、ワキの下あたりをくすぐるようなインパクトを与えるようになれたらそれでこそ万々歳だと思っている」。

-相変わらずアメリカには家を持たず、仕事が済めばひたすらダブリンに戻る生活を続けているようですね。
「一週間の時間が取れたら一直線にダブリンに帰って家族と友人との濃い交遊をする。最近あっちでも顔が知られてしまい色々なところでがんばれよ、とか言われるが僕はどんなに有名になっても、絶対にオレが誰だか知ってるか、なんて文句は使わない。飛行機嫌いの僕がひたすら故郷に向かうっていうのも、僕の心身のセラピーはダブリンでしかできないという証拠なのかもしれないな」。そういってタバコの煙りに目をくゆらせるコーリンなのである。
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